日々おさしみ

さしみばっかり食べながら、生きてます。

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いつもの精神科の先生とお話しでちょっと一区切り-GIDクリニック6回目

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今回はいつもの精神科の先生とのお話。

これまでの検査や精神科の医師2名と受診した結果、サシミさんはGIDだと僕は思っています。

といわれたのが、今回の収穫。
不思議と第三者からみてもやっぱりそうだったんだ!と思えることってホッとするものなんだ。
人が何と言おうと自分がそう思ってるならそれでいいやとこれまでやってきたけど、改めてはっきり認めてもらえることが、不思議としっくりきた。
今後は体の治療のことも含めて話をしていきましょうということで、今回は終了。

第2ステージに上がる感じがした。

次回の受診日はかなり先になりそうなのだけど、どんな話をするのか、いまからちょっと楽しみではある。
にものちゃんからスタバカードをもらったので、今回もスタバでティーラテを購入した。スタバカードはにものちゃんのスマホからチャージできるらしい。便利な世の中になったなぁ。

 

もう一人の精神科の先生とお話をする-GIDクリニック5回目

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GIDクリニックにも通いなれてきた5回目。
今回は別の精神科の先生を受診。

「これまでも何回も聞いてる話をまた聞かせてもらうことになるから、うんざりするかもしれないけど、よろしくお願いします」
とっても優しい丁寧な口調で先生は挨拶をしてくれた。
…なんなのこの病院…。
私はとにかく病院運がよくないので、ここまでハズレが一度もないことに驚き。

内容はこれまでと同じで、自分の生れてからいままでのこと、性別のこと、辛かったこと…そしてこれからどうしたいか。

だいぶ自分のことを話すのにも慣れてきたので、スムーズに話ができたと思う。

いろんな話をする中で、自分の本音みたいなものが見えてくるようになった。

とにかく胸があることがいやだ。
なんでかって人から見えるから。
それだけで女性っぽい体つきになっちゃう。

生殖器がないことはどうですか?と聞かれて、「たしかにそれも思うけど…胸があることがとにかくつらい」と返答して気づいた。人からどう見えるか…をわたしは一番気にしていたんだ。

最後にGIDクリニックに通うようになって感じていたことをぶつけてみた。

「GIDクリニックに通うようになって、どんなふうに辛いかとかよく聞かれるんですけど、わたしあんまりそういうのがないのかもしれません。自分史の話をしてて、つらい話とかそういうエピソードもほとんどなくて、なんだかんだこの体とうまく付き合ってやってきてて…。このままでいいんじゃない?って思われるかもしれないけど、それでもこのままだと違うと思うんです。全然悩みとかなさそうなんだけど、そうじゃなくて…根本が違う状態だと思ってて。うまく言えないんですけど、やっぱり根本が違う、そんな感じです。差し迫った感じがなくてすみません。」

先生はにこにこしながら、答えてくれた。
「性別のことは別としても、壁にぶつかったとき、そこから対処法をうまく見つけられる方なんだと思います。それはとてもいいことだと思いますよ!」

「性別のことをどうにかしたいという思いはありますし、それは変わらないんです」

「うん、そうですね。それは今日お話しして、よくわかりましたよ。」


正直、のん気すぎてダメなんじゃないかって不安だった。
「あんたこのままでもいいでしょ!生きていけるよ!」
って言われたらどうしよう…って毎回思ってきたけど、そうはならないみたいで安心した。思っていることは今後も伝えて不安をなくしていこう。

ほんとGIDクリニック通うようになって、心が軽くなってきた。
自分の性別のことを人に話すってこれまで全くしてきたことがなかったけど、デトックスっていうのかな、自分の心も洗われる気がする。

 

次回はいつもの先生です。

 

一人称って難しい

みなさんの一人称はなんですか。
わたしは、「わたし」です。
一人称も男女で使い分けがありますよね。
「僕」「俺」「わたし」「アタシ」「うち」…などなど
自分のことを指す一人称すら、自分を偽るってとってもつらいことだなぁと思います。常に自分にウソをついているような気がしませんか。
今回は、なんでわたしが「わたし」を使うことになったのかをちょっと思い出してみようと思います。

物心ついた時には自分のことを男性だと認識していたけど、初めて性別という壁にぶち当たったのが幼稚園のときだった。
幼稚園の制服がスカートだったので、こりゃぁちょっと変だぞ…と。
なんだかんだ適当理解のある両親だったので、兄のおさがりや似たような紺色の短パンをはいて登園させてもらっていたのだけど、卒園式だけはそれが許されなかった。
まぁ…制服はちゃんと着なきゃね。
今でこそスカートとスラックスが選べるような学校も出てきたけど、当時はGIDという言葉すらない時代なので、仕方ないなとは思う。
卒園式ではみんなが一言ずつ今後の抱負を話すことになっていた。
練習では先生から指示をされる。
「男の子は『ぼくは〇〇です』、女の子は『わたしは〇〇です』といいましょう」

「『わたし』って女っぽい」
と漠然と感じていたから、そのころの一人称は「サシミ」
「わたし」とスカートとだけは一切お付き合いしたくないと思っていたさしみ(5歳)にとっては、もうそりゃぁとってもすっごくショックで受け入れがたいスピーチタイムだった。

家に帰って、おかんに相談。
「『わたし』っていうように言われたけど、いいたくない」

そんなさしみ(5歳)に、せんべいをほおばりテレビを見ながらおかんは言った。
「テレビみてみ。大人の男の人は、自分のことわたしっていうんだよ。
 ほれ、このアナウンサー、わたしって言ったよ。
 『わたし』は女だけじゃない、大人はみんな使うよ。
 大人っぽくてかっこいいでしょ。
 それでもどうしてもいやなら『わたくし』といえばよろしい。
 ますます大人っぽい!!!」


お…おう、そうか、そうかも、かっこいいかも。

卒園式では「わたくし」を採用させてもらったのだけど、おかげで「わたし」というのが恥ずかしくなくなった。

身体が女性であっても「自分は男なんです!!」と自己主張できない気の弱いわたしは、日常生活では当然女性を装っている。
そんなわたしが自分を否定しないで一人称を使えているのは、適当なおかんのおかげ。
とても感謝しているよ、おかーさん。

婦人科にて尻からのエコー検査-GIDクリニック4回目

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精神科の受診と並行していかなければならなかったのが婦人科。
身体が女性であることを確認しなきゃいけないそうで、1度は婦人科に行く必要がある。電話で予約をして、受診することに。

予約した時間に行くと、女性がほとんどいない状態。待合室に女性がたくさんいたら浮いちゃうかなぁと心配していたけど、その辺は配慮して予約時間を設定してくれているのかもしれない。

診察室に入ると、婦人科の先生が申し訳なさそうに座っていた。
「ごめんなさい、不快かもしれないけど、必要な診察なのでよろしくお願いします」
なにこの先生、いいひと!

 

診察内容は、血液の染色体を調べることと、内診して子宮と卵巣があることを確認すること、胸があるかを目視することの3点。

 

まず、内診。
「えーっと内診しますね、あの、うん、えっと、大丈夫ですよ!おしりからしますからねっ!」
とお医者さん。

ん…?しり??

内診を受けるということはGIDにとってとても苦痛だというのはよく聞く話で、おそらくその配慮ということで、おしりの方から内診をすることにしているみたい。

尻にエコーの棒をさすの…oh

婦人科の内診のイスに座らされて、尻にエコー棒がそえられて、モノを出すところがその日だけは入口になった。

ぐいっぐいっぐりぐりっぐりんぐりんっ
すっぽんっ oh…

「はい!いいです!終わりです!」

あっけなく終了。

「次は、胸です!!ごめんなさい、いやだとは思うんだけど…
 あの、服をまくって、胸見せてもらえますか。
 服をまくったら教えてくださいね」

医師、見えないようにどこかに隠れるw
服をまくったことを声を出して伝えると、お医者さんが少し離れた場所から顔をだした。
医師、うなずく。
「はい、みましたー!いいです!おっけーです!!」
医師、また消える。
胸見てこんなに宣言されたの初めてだわw

最後は看護師の方に採血をしてもらった。
採血が上手な看護師さんで一安心。(わたしはとっても採血運が悪いのです)

結果は後日でるらしい。
「変なところ見つかったら電話するかもしれないけどね…えへへ」
最後に怖いことを言う医師よ…。

この病院のいいところは、どこに行っても不快な思いをしないということ。
忙しいはずなのにギスギスした対応されたことがないし、みなさんとてもやさしい。
帰りににものちゃんがスタバでティーラテを買ってくれた。

参考になるかわからないけど、この検査だけは高額でした。2万弱くらい。

 

 

知能テストをする-GIDクリニック3回目

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前回話をした自分史を踏まえつつ担当の精神科の先生とお話。

毎度毎度のことながら、自分の性自認なんかについて話をした。

 

一人の人間の性別を左右するのだから、診断には慎重になるだろうし、何回も同じことを聞かれることは当たり前のことのように思っている。

先生はいつも「何度も同じことばかり聞いてごめんなさい」と言ってくれるけれど、毎回恐縮しちゃう。

 

先生との話はあっさり終了。
ガイドラインに沿うと2名の精神科の医師による診断が必要なようで、次回は別の先生と話をすることになった。ということで予約。

 

この日はもう一つ用事があって、前回自分史の作成をしてくれた心理士の先生と知能テストをした。

パズルとか、数字の暗記とか、これは何に見えるか、言葉の意味の説明とか…そんなことを延々とやる。

IQテストのようなものかな?

GIDの診断にどのように役に立っているのかはわからないけど、これまでの人生でこういうテストを受けたことがなかったから、とても面白かった。

 

今回はこんな感じで終了。

まだまだ初期の段階なので、自分がどんな人間かをまずは知ろうという感じでしょうか。毎回思うけど、のんびりとだけど一歩一歩進んでるような気がして、気が軽くなる。不思議。

 

自分のこれまでを振り返る-GIDクリニック2回目

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GIDクリニックの2回目の通院を終えたので、また記録。

 

今回は心理士の先生と自分史を振り返るという内容。
生まれてからこれまで(もっと言えば両親のなれそめから)…を3時間ほどかけてじっくりと話をする。
自分の人生をこんなに時間をかけて人に話をしたことが初めてで、恥ずかしいというのが率直な感想。
まだ2回目だけど、お会いする先生方はみなさんとても優しくて安心させてくれる。
勇気を出して通うことにしてよかった…と毎回思えることが、本当にありがたい。

 

下着はどんなもの?親が買ってきたもの?
水泳の授業で水着はどうだった?
修学旅行でのお風呂はどうだった?
自分の名前についてどう思うか?
普段の生活でトイレはどうしているか?

など、もちろん性に関する違和感に焦点をあてたテーマもあった。
それだけではなくて、むしろそれ以外のことをたくさん話をしたと思う。
趣味や好きなゲームやおもちゃのこと、学生生活のこと、部活動のこと、友人関係、興味のあること…など。

 

自分のこれまでの人生を話しながら、ずいぶん私は恵まれていたんだなぁと何度も思った。
小学校~大学まで、性に対する違和感はもちろんあったものの、それでものすごくつらい思いをしたかというとそうではなかったからだ。
両親や友人、私の周囲にいるほぼすべての人が、男っぽい私のことを周囲はそれとして受け入れ、また、女性らしくすることを求めなかった。
身体は女性だということは理解していたし、その事実は変えられないから、赤いランドセルも制服のスカートも受け入れてきた。それを妥協してなんとかうまく折り合いをつけてこられたのは、女性だから身に着けなければならないオプション品の存在を忘れるほど、自由にさせてくれた周囲のおかげなんだということに、こうして話をしていて初めて気が付く。

社会に出るとそうはいかなくて、ビジネスマナー本には「女性は軽く化粧をすることがマナー」なんて書いてあるし、初めて働いた会社では「女性としての自分」を求められる機会が増えてしまい、どうしてもそれに耐えられなくなって、2年で退職してしまった。けれど、今思えばその会社の先輩方や同期も、少し普通ではない男っぽい私を最大限理解して受け入れてくれていたように思う。若すぎて尖がりすぎていた私には気が付かなかっただけで。

 

「性の違和感でつらい思いをしていなさそう、女性として生活していけるのでは?」と感じられるかもしれない。自分が話を聞く立場だったらそう思うと思う。
でもそれは違う。
毎日、違う名前の読み方で呼ばれるような違和感。
ずっと付きまとう違和感がぬぐえない、気持ち悪さ。
幸せな毎日のど真ん中にある黒いシミ。
贅沢者なのかなぁなんだか難しいなぁ自分…と思った1日だった。

 

「職場で同性パートナーでも結婚祝い金がもらえるようになったよ」と報告を受けたりする。
時代は動いている。男っぽい自分を受けれてもらえる環境があって、同性同士のパートナーシップが認められるなら、性別なんて変えなくてもいいんじゃない?と考えるのもアリなのかも?
でも、そうじゃない、同性パートナーとは呼んでほしくない!と思っちゃうから、やっぱり簡単じゃないんだよなぁ。