もう一人の精神科の先生とお話をする-GIDクリニック5回目
〇 これまでのGIDクリニック履歴はこちらをご覧ください
GIDクリニックにも通いなれてきた5回目。
今回は別の精神科の先生を受診。
「これまでも何回も聞いてる話をまた聞かせてもらうことになるから、うんざりするかもしれないけど、よろしくお願いします」
とっても優しい丁寧な口調で先生は挨拶をしてくれた。
…なんなのこの病院…。
私はとにかく病院運がよくないので、ここまでハズレが一度もないことに驚き。
内容はこれまでと同じで、自分の生れてからいままでのこと、性別のこと、辛かったこと…そしてこれからどうしたいか。
だいぶ自分のことを話すのにも慣れてきたので、スムーズに話ができたと思う。
いろんな話をする中で、自分の本音みたいなものが見えてくるようになった。
とにかく胸があることがいやだ。
なんでかって人から見えるから。
それだけで女性っぽい体つきになっちゃう。
生殖器がないことはどうですか?と聞かれて、「たしかにそれも思うけど…胸があることがとにかくつらい」と返答して気づいた。人からどう見えるか…をわたしは一番気にしていたんだ。
最後にGIDクリニックに通うようになって感じていたことをぶつけてみた。
「GIDクリニックに通うようになって、どんなふうに辛いかとかよく聞かれるんですけど、わたしあんまりそういうのがないのかもしれません。自分史の話をしてて、つらい話とかそういうエピソードもほとんどなくて、なんだかんだこの体とうまく付き合ってやってきてて…。このままでいいんじゃない?って思われるかもしれないけど、それでもこのままだと違うと思うんです。全然悩みとかなさそうなんだけど、そうじゃなくて…根本が違う状態だと思ってて。うまく言えないんですけど、やっぱり根本が違う、そんな感じです。差し迫った感じがなくてすみません。」
先生はにこにこしながら、答えてくれた。
「性別のことは別としても、壁にぶつかったとき、そこから対処法をうまく見つけられる方なんだと思います。それはとてもいいことだと思いますよ!」
「性別のことをどうにかしたいという思いはありますし、それは変わらないんです」
「うん、そうですね。それは今日お話しして、よくわかりましたよ。」
正直、のん気すぎてダメなんじゃないかって不安だった。
「あんたこのままでもいいでしょ!生きていけるよ!」
って言われたらどうしよう…って毎回思ってきたけど、そうはならないみたいで安心した。思っていることは今後も伝えて不安をなくしていこう。
ほんとGIDクリニック通うようになって、心が軽くなってきた。
自分の性別のことを人に話すってこれまで全くしてきたことがなかったけど、デトックスっていうのかな、自分の心も洗われる気がする。
次回はいつもの先生です。